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「イノベーションは主要変数と外生変数の線引き問題」


2016年7月13日水曜日,連日暑い日が続き
熱中症患者が増えていますが
皆様健康に充分気を付けて頑張っていきましょう。

■1週間前、7月5日アルツハイマー末期で特養に入所している妻が
発熱して急きょ再入院させてたと
連絡があり、病院に駆けつけて医師から
診察の状況を聞きました。

その後の精密な検査の結果を
昨日長男と一緒に聞いたところ誤嚥性肺炎ではなく
心臓内感染症で抗生物質で病状は安定しているとのことで
一安心です。

3人の子供たちの家族は入れ替わり
父であり祖父である僕とともに妻との面会に立ち会い
お昼を一緒にします。

離れて暮らすそれぞれの家族の状況が分かります。

妻の病気がきっかけですが
それだけが家族の会話のテーマではありません。


■回転体の振動問題で現在論文の原稿をほぼ仕上げました。

振動低減の先行研究を調査して分かったことは
半世紀以上前から剛性力と粘性力と慣性力による
制振と共振を如何に回避するかというテーマで
回転体機械本体の設計問題になっているということでした。

回転体機械システムが外部に影響を及ぼして
外部からフィードバック反力で機械に影響が帰るという視点が
入っていない。

反力や回転体中心と重心が離れる芯ブレという
現象は振動の問題から切り離され
幾何学的位相問題に解決するバランス理論のテーマになっている。

主要変数(制御変数)と外生変数をどこで線引きするか
家族の生活問題でも振動問題でも
そしてまた政治経済の問題でも問題定義の範囲が
重要なのです。


さて、
本日のテーマ
====================
「変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する」
「イノベーションと企業家精神」(P.F.ドラッカー、ダイヤモンド社)より
==================

■西洋で起こり西洋で発達した経済学は、
ドラッカーに言わせるとすでに存在する既存の資源を
最適化する理論である。

資源とはカネでありものであり、ヒト(労働力)であるが
そこに欠落しているのは
企業家精神という変数である。


■ケインズもマルクスもフリードマンも
企業家の存在を経済学の主要な要因として扱わなかった。

気候や風土などと同じようにコントロールできない
外生変数として、あるいは外部要因として
政策(制御)変数の外側に置いた。

共産主義思想を経済学の体系の中に
マルクスは企業家と企業家精神を組み込むことが
出来なかった。

■ドラッカーと同じオーストリア学派のセイ、
シュンペーターが
企業家や企業家精神を初めて取り扱った。

経済は資源の最適配分や静的均衡ではなく、
企業家によるイノベーションがもたらす
動的不均衡こそ
経済の正常な姿であるととした。

経済は企業家と消費者という人間の
供給者と需要者で成り立っている。

経済学にその人間的視点が欠落していると。

人間という要素を外生変数ではなく主要変数にしないと
アベノミックスは成功しない。

■日本経済も世界経済も
企業家と企業家精神を鼓舞する
政策が必要だと思う。


企業家とは変化を避けたり反発したり逃げたりしないで、
当然のもの、自然な現象としていったん受け入れる。

変化を探し、変化に対応し、変化を機会として利用する。

現代の政治状況で言えば、格差、高齢化、
デフレ経済などであろうか。


ドラッカーの言う企業家及び、企業家精神とは
社会の問題に挑戦する人と心である。




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imaoka@bizdyn.jp

今岡善次郎


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