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                   第297回   
     ★ドラッカーから学ぶ仕事の哲学★ 
     
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◆━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━◆

 「ソチオリンピックと修業」


お早うございます。

今日もルマガお読み頂きありがとうございます。

2月26日の朝を迎え今日一日が充実した日でありますうに。

●ソチオリンピックが終わって選手が帰国しました。

メダルは取れなかったが
最悪な状態から世界が感動し涙する演技を見せた浅田真央、

19歳で初出場で一度失敗しながら
2011.3.11の地震から立ち上がり
全身で氷の上で自分を表現して金メダルを取った羽生選手、

努力と創意を継続し41歳で銀メダルを獲得し
20歳代の若手と団体で銅メダルをとった葛西選手。

禁欲的な練習に打ち勝った姿は姿は
美しい。


●スポーツも仕事も強い思いと
繰り返しの鍛錬修業によって成果を上げられる。

成果は金メダルではなくても
最初の地点から集中し熱中することでどこまで行けたか。

気付いた時から人生の終末までどのように
人生をマネジメントしたか。

「修身・斉家・治国・平天下」とは
自分や自分の家族のマネジメントが出来て
会社や社会のマネジメントできることなのだそうです。


●本メルマガと僕が主催する「ドラッカーマネジメント塾」は
僕自身の修業(修身)であり、

先人の知を換骨脱胎して自分なりに体系化しして
参加する塾生の皆さんと
共有し毎年進化することを狙っています。

第7期(2014年春期)企画中です。

現在ゲスト講師10人の方とテーマ、日程の調整をしています。

近いうちにチラシを公開します。

しばらくお待ちください。



さて、
本日のテーマ
===================
1.天人合一(森信三全集)
2.仕事は奴隷がすべきだった(ドラッカー「ポスト資本主義社会」)
3.事例研究:
ハーマンミラー社「複雑さを超越するシンプルさ 」
'Leadership Is an Art'
(邦訳 響き合うリーダーシップ、海と月社)

===================

 
1.天人合一(森信三全集)

■人間が創った産業社会、組織や製品やサービスは
現代の先進諸国で生活水準の向上をもたらしました。

一方で
環境破壊をもたらし、
人間社会の分断対立は解消していない。


■森信三によると
人間を含む動植物、山や川の自然は天による第一の創造であり、
人間が創る産業社会や組織や製品は第二の創造であり、
現在の人類の危機は
第一の創造と第二の創造の
「調和的原理」から離れていることが原因だと言う。

調和の原理とは
宇宙の極大から原子や素粒子の極小に到るまで
無限の諸相(現象)はいのちの動的体系で
平衡していることだと言う。

難しいですが、
アメリカサンタフェ研究所の複雑系研究のコンセプトも
同じことを分かりやすく言っています。

■自然は植物でも地形でも
ミクロとマクロも相似形である。

樹木も葉も同じ形をしている。

5万分の1の三浦海岸の海岸線の地図も
世界地図でみる大陸と海洋の海岸の地図も
尺度を変えると同じ形が見つかる。

細胞も器官も身体もそれぞれ生命としての
同じ機能を持っている。

これを複雑系研究では
フラクタル現象という。

ドラッカーの社会性生態学も人も組織の社会も
相似形のエコシステムと言える。


■人間が作る製品も組織も社会も
天が作る第一の創造である自然と調和しなければならない。

人工物と自然界は動的調和していなければならない。

ポスト資本主義時代の社会生態系も
動的調和の中で新しい産業社会が生まれ
政府の役割も銀行の役割も進化する。

異質なものの組み合わせの中で
新しい釣り合い、バランスが取れる。

区別して分離したままではいのちが失われる。

天人合一(天である自然と人間の行為が統合される)
でなければならない。

二宮尊徳の「天の理と人の理の統合」
が必要なのだと。



2.仕事は奴隷がすべきだった(ポスト資本主義社会)

■ドラッカーによると
歴史的には、恐らく日本以外では、
仕事は奴隷が行うものだった。

フレデリック・テ―ラ―が仕事の研究をする以前は
生産力を上げるのは
より長時間働くことであった。

マルクスも経済学者も技術者も
みな同じように考えていた。

■テイラーは仕事の研究によって
西洋を襲いつつあった資本家と労働者の深刻な対立が
無くなると考えた。

仕事に知識を応用することによって
すなわちマネジメントによって
資本家と労働者が共通の利益を見出して
対立から調和をもたらすことができると考えた。

■生産性革命、マネジメントの進化は
資本家も労働者も、
経営者も従業員も
雇用する者も雇用される者も
共に生きる(共生する)ためにあるにも関わらず
長い間誤解されづづけました。

ドラッカーは戦後日本は例外だったと言いました。

1970年代の日本では西洋の影響もあり
労使は敵対関係にありました。

21世紀の現代において
大企業の労働組合の幹部が
私が客員教授として奉職している多摩大学大学院の
マネジメントを学んでいます。

■テイラーもドラッカーも
労使の対立ではなく調和を望んでいたのです。

マネジメントは資本家のツールではなく
人類の福祉に貢献するという理想を実現するために
あるのです。

テイラーやドラッカーが西欧社会において
否定した労使対立の思想を日本人は逆に近代的だと
理想化する人々がいます。

日本人が低流で違和感を持つ
経営者や技術者など知識労働者対現場労働者という
対比は歴史的文化的背景があったのです。

それは
「仕事は奴隷がすべきもの」
という仕事蔑視の思想です。

現在で失われつつありますが、
日本人の低流に流れているのは
「仕事は誰にとっても尊い」と考える思想です。

ピーター・センゲ等アメリカのMITの先生など
「仕事は神聖な行為と見るシステム」が
学習する組織に必要だと述べています。



3.事例研究:
ハーマンミラー社「複雑さを超越するシンプルさ」
'Leadership Is an Art'
(邦訳 響き合うリーダーシップ、海と月社)

■現代は情報が氾濫し、
仕事は細分化され官僚的な仕事や
無意味な数量化や細事に多大なエネルギーが
浪費されている。

リーダーは複雑化、多様化、あいまいさの中で
埋没してはいけない。


■良いものと悪いもの
活力のあるものとただ生きているだけのもの

人々の希望や権利を尊重することと
それらを踏みにじるものを
区別しなければならない。

リーダーは
価値観を育み、礼節を守らなければ
ならない。

■現実はどんな複雑に見えても
根本はシンプルである。

労働の尊さ、お互いに奉仕しあう責任。

このような精神的なシンプルな価値観があれば
複雑に見える現実を解決できる。

■活力ある経営とは
「複雑さを超越するシンプルさ」を求めることだと
ハーマンミラーでは考えている。

そしてその根本的行動原理は
「礼節」であると言う。

礼節を知る組織では
人々が礼儀正しく振舞い、組織を尊重し、
優れたものを理解する。

明治の日本の産業化に貢献した渋沢栄一が
「論語と算盤」を書いて
「仁義礼知信」を重視した原理とも
ドラッカーの原理とも共通性があります。



●ご質問ご意見は気軽に
返信でご意見よろしくお願いします。

imaoka@bizdyn.jp

今岡善次郎


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多摩大学大学院客員教授
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部分である人は人との関係でしか存在しない。仕事の場で人は組織
の関係でしか、存在しない。どんな専門も他の専門との連携でしか
仕事の成果を生まない。企業は社会との関係でしか存在しない。
科学的管理が説く、外部は単なる環境ではなく、
企業は社会の一部である。