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第30号 ユニクロの価格戦略

  発行日:2014年06月20日

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ユニクロの値上げを考える / Weekly Focus第30号
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フォーカスマーケティングの蛭川速です。
ワールドカップが開幕して1週間、皆さんはどうお過ごしですか?

梅雨のまっただ中ですが今日は朝から快晴で気持ち良い1日に
なりそうです。Weekly Focus第30号始めていきたいと思います。


今週は価格戦略について考えてみました。
1984年6月に店舗展開して以来、ユニクロが初の値上げに踏み切る
ようです。

上げ幅は商品ごとに異なり、セーターは現状の1896円を、8月以降に
発売する新商品では1990円にする。
Tシャツでは943円を990円に引き上げる。2848円のジーンズは
2990円となる。(以上日経新聞2014年6月10日朝刊より編集)


吉野家は4月、消費税増に合わせて、税込300円と本体価格11円
の値上げに踏み切りました。

客単価は対前年比
4月106.5%
5月111.2%

客数は
4月94.6%
5月88.5%、

結果として売上高は
4月100.8%
5月98.4%

5月の客数減少が少し気になりますが、まずまずの実績です。
http://k.d.combzmail.jp/t/8f9a/d0gp5gu09ncqgo7qvfCyt

ユニクロはどうなるでしょうか?
日経新聞によると値上げによってスッキリした価格
(9や0の数字を意識した)になるのでユニクロらしさが戻ってきた
と言います。
消費者は1000円では買わないが990円であれば手を伸ばすという
端数価格の効果を言っています。
消費税が8%になったことによって端数価格が崩れて1円単位に
価格が表示されてしまっているのを、末尾が90円とか、0円とか
のすっきりした価格に戻したのだということです。

2013年度、国内ユニクロの売上高は増収ながら、特売が影響して
営業利益が減少しているという状況にあります。
http://k.d.combzmail.jp/t/8f9a/d0gp6gu09ncqgo7qvf9dW

値上げによる収益改善が急務であったのではないかと考えます。
真意は分かりませんが、営業減益の原因は、顧客の意識が定着
している事にあります。
機能的に優れた商品の価値を感じていつつも、特売を待って購入
するという人は多いのではないでしょうか?
2週間後に特売が始まることが予想される中で、定価で購入する
人は多くないのではないかと思います。

であれば値上げをするのではなく、定期的な特売のイメージを
払拭する取り組みの方が急務なのではないかと考えます。
例えば特売の幅を小さくして、購入時期を遅らせたことによる
メリットを小さくする、数量値引きなどのバリエーションを
加えるなどです。

このジレンマを日本マクドナルドのコーヒー無料サービスとだぶら
せてしまうのは私だけでしょうか?
無料の時があるコーヒーに100円を支払う気が失せるのと、
どこか消費者心理がかぶります。

今月号のDHBRでは「価格」が特集されています。
その中で不況時に打ち出した値下げが消費者の意識に常態化しない
ように、別ブランドを立てることで、景気が好転した際に収益を
圧迫しない「適応型プライシング」が紹介されています。

吉野家の場合「牛すき鍋」という高価格商品があることによって、
定番商品の「牛丼並」の値上げが緩和されたような効果があった
のではないでしょうか?
今日はお金がないから「牛すき鍋」を我慢して「牛丼並」を食べ
ようと、吉野家内でのグレード比較で値上げが許容されているの
ではないでしょうか?

そうだとするとユニクロの値上げは、そうしたユニクロ内の比較
意識を醸成することができない一斉値上げとなるのでリスクが高い
と思われます。
低価格帯商品のGUとの比較ということであれば納得がいきますが、
客層が異なるのでそれも期待できないと考えます。

特売が定期常態化してしまうリスクを、すっきりとしたお得感
のある価格設定で、どのように回避するのか国内ユニクロの業績
動向に注目していきたいと思います。



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■ 企業研究会主催のセミナーに出講いたします。
2014年7月1日「ビジネス統計」入門講座
http://k.d.combzmail.jp/t/8f9a/d0gp7gu09ncqgo7qvfRLj
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■ 書籍「マーケティングに役立つ統計の読み方」
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(バックナンバー更新 2014年07月11日11時22分)